こんにちは!ペンデル税理士法人医業経営支援部の親泊です。
「AIを導入すれば、日々の業務が劇的に改善するのではないか」──
医療現場の慢性的な人手不足や働き方改革への対応が迫られる中、そうした期待を持って生成AIなどの活用を検討される院長先生も多いことでしょう。では、実態としてAIはどのように業績や業務に影響を与えているのでしょうか。
独立行政法人中小企業基盤整備機構が令和8年3月に公表した「中小企業のAI等の利活用に係る実態調査」によると、直近3年間で増収傾向にある企業ほどAIを積極的に活用していることが明らかになっています。増収企業がAIの導入目的として「人手不足対応」を挙げた割合は35.4%にのぼり、減収傾向の企業の23.6%を約12ポイント上回りました。本調査は中小企業全体を対象としたものですが、看護師や医療事務スタッフの採用難が続く医療機関においても、「AIによる人手不足への対応」を考えるうえで非常に参考になるデータと言えます。
AIの導入効果全体を見ると、「付加価値創出」に効果があったと回答した企業は22.3%であり、従来のITツール(7.4%)と比較して約3倍にのぼります。さらに部門別に見ると、特に「経営・企画部門」でのAI活用が突出した評価を受けています。同部門においてAI導入効果があったと回答した割合は、品質向上(83.1%)、付加価値創出(82.7%)、業務効率化(82.6%)の3項目すべてで8割を超えました。この結果は、AIが単なる定型業務の自動化にとどまらず、新しい価値を生み出す経営の道具として機能し始めていることを示しています。
では、医療現場に当てはめた場合、どのような変化が期待できるでしょうか。
同調査では、AI導入企業の83.2%が「業務効率化/作業時間の短縮」に効果ありと回答しており、品質向上を実感した企業も多く見られます。一方で、AIによるコスト削減効果の実態として削減幅「1~3割」と回答した企業が64.1%と最多であり、劇的な経費削減は難しいのが実情です。しかし、AI活用によって業務を効率化し、浮いた時間を患者さんとのコミュニケーションやより質の高い医療サービスの提供へと充てられることが最大のメリットとなります。
たとえば、院内会議の議事録作成、紹介状や診断書の下書き作成の補助、患者さん向けの説明資料やホームページのコラム作成といった日常的な事務作業から試してみてください。最終的な内容確認や責任は当然ながら医療従事者が担うことになりますが、ゼロから作成する手間は大幅に削減されます。まずは経営トップである院長先生ご自身がAIに触れ、小さな成功体験を積むことが、クリニック全体への普及を後押しする最も効果的な入り口となります。
クリニックの持続的な成長には、「稼ぐ力」となる付加価値の向上が不可欠です。
AIツールの選定や、個人情報保護に配慮した安全な運用ルールの策定といった専門的な実務は、ペンデルのネットワークから最適なIT専門ベンダーをご紹介し、お繋ぎいたします。
院長先生が本業に専念できるよう、経営の視点から信頼できる業者選びをバックアップいたしますので、医療機関のIT化に関するご相談は、ペンデルグループへお気軽にお寄せください。
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(参考)
厚生労働省:医療情報システムの安全管理に関するガイドライン