こんにちは!ペンデル税理士法人 医業経営支援部 親泊です。
前編では、クリニック開業における事業計画の作成と資金調達について解説しました。
今回は、開業後の資金管理や税務対策について、より詳しく見ていきましょう。
(コラムの内容は公開時の法律等に基づいて作成しています)

開業後の資金管理
開業後、クリニックを安定的に運営していくためには、資金の適切な管理が不可欠です。
毎月の収支をしっかりと把握し、計画的な資金運用を行いながら、
あわせて、経営の重要な要素の一つである税金対策も行っていきましょう。
1. 資金管理
経費管理
人件費、家賃など、様々な経費が発生します。
これらの経費を適切に管理し、無駄な支出を抑えることが大切です。
資金繰り
資金繰りが悪化すると、クリニックの経営が立ち行かなくなる可能性があります。
資金繰りのシミュレーションを行い、万が一に備えて資金を確保しておくことが重要です。
資金調達
開業後も、設備投資や事業拡大のために資金が必要になることがあります。
様々な資金調達方法を検討し、最適な方法を選びましょう。
開業後の税務対策
2. 税務対策
確定申告
開業後、毎年確定申告を行う必要があります。
税法は複雑で、常に変更されるため、専門家である税理士に相談しながら、正確な申告を行うことが重要です。
節税対策
法律の範囲内で、節税対策を行うことで、経営の安定化に繋げることができます。
医療法人化
クリニックの規模が大きくなってきた場合、医療法人化を検討することもできます。
医療法人化には、節税効果だけでなく、経営の安定化などのメリットがあります。
3. その他
税制改正
税制は毎年改正されます。最新の税制改正情報を把握し、自院の経営に活かしましょう。
相続対策
将来的にクリニックを後継者に引き継ぐ場合、相続税対策も重要です。
クリニックの開業は、医師としての専門性の発揮に加え、
経営者としての視点も欠かせないものです。
今回は、開業準備から開業後の運営に至るまで、多角的な視点から解説いたしました。
開業は、新たな挑戦の始まりに過ぎません。
医療を取り巻く環境は常に変化しており、学び続ける姿勢が求められます。
本連載が、読者の皆様のクリニック経営の一助となれば幸いです。
ご不明な点や、より詳しい情報をご希望の際は、お気軽にお問い合わせください。
【次回予告】
次回からは、具体的な税務対策や、医療法人化について、より詳しく解説していきます。お楽しみに!
開業にあたっての資金調達方法について
よくご質問頂く事項をQ&A形式でまとめたのでご覧ください。
Q2 自己資金が十分ありますが、金融機関からの借り入れは必要でしょうか?
A2 自己資金が潤沢な場合にも金融機関から、ある程度融資を受けることをお勧めします。
当初から事業計画通りにクリニック運営が行えれば問題ありませんが、
開業後の不測の事態を想定し、自己資金はなるべく手元に残しておくことがセオリーです。
また、クリニック経営が計画を下回った場合、金融機関から追加融資を受ける事が
かなり厳しくなります。
従って、リスクヘッジの観点から、自己資金に余裕がある場合にも、
金融機関からある程度の融資を受ける事をお勧め致します。
Q3 開業に際し、親族からの借入を検討しています。何か注意すべき点はありますか?
A3 税務署に親族から開業資金の贈与を受けたと指摘されないよう、下記の点にご注意ください。
①契約書の作成(金額、返済期限、支払方法等を記載)
※個人間の借入であるため、利息の支払いはなくてもよい場合があります。また、返済期間も実現可能な期間であれば長期にわたる返済も可能です。
②返済の事実(返済は現金でなく、通帳を通じて行い返済の証拠を残す。)
親族からの借入は、第三者からの借り入れと異なり、「あるとき払いの催促なし」になりがちです。
結果、税務調査時に、借入でなく、贈与を受けたと認定され、多額の贈与税を支払わなければならない事態も想定されます。
従って、親族からの借入に際しても、第三者からの借入同様に返済実績が必要となります。
Q4 開業前に自宅の購入を検討しています。何か注意すべき点はありますか?
A4 フルローンでのご購入をお勧めいたします。
よくあるケースとして、ある程度お手元に自己資金がある場合、ご自宅の購入に際して「頭金」を支払っている場合があります。
「頭金」として自己資金を支払ってしまうと、その分開業のための自己資金が減ってしまうため、融資審査上不利になるケースがあります。
そのため、開業をお考えの際のご自宅の購入はフルローンをお勧めいたします。
Q5 開業前に投資用不動産の購入を検討しています。何か注意すべき点はありますか?
A5 開業をお考えの場合には、開業直近での投資用不動産のご購入はお控え頂いくことをお勧めいたします。
投資用不動産のローンは、住宅ローンと性質が異なるため、融資審査上指摘を受けるポイントとなり融資審査も厳しくなる可能性があります。
融資審査の主なポイントとしては
①確定申告上、不動産投資で利益が出ており借入金の返済が問題ないか?
②投資用不動産の換金価値はどのくらいか?ということです。 開業時の融資の諸条件に悪影響があるケースもあるため、特に開業をお考えの場合には投資用不動産のご購入はお気を付けください。
ご開業に際し、資金管理と税務対策でお悩みでしたら、ペンデル税理士法人 医業経営支援にご相談ください。
先生の状況を詳しくお伺いし、最適なご提案いたします。