こんにちは!ペンデル税理士法人 医業経営支援部の親泊です。
日々の診療お疲れ様です。多くの患者の健康を支える一方で、クリニック経営も重要な課題とお感じのことでしょう。特に、リピート率の向上は、安定したクリニック経営に不可欠です。しかし、「次回の予約を促しても、なかなか繋がらない」「患者が途中で来院されなくなってしまう」といった悩みを抱えている先生も少なくありません。
そこで、本コラムでは、患者の満足度を高めながら、効果的に次回予約を獲得するための、明日からの診療にすぐに活かせるノウハウをお伝えいたします
(コラムの内容は公開時の法律等に基づいて作成しています)

患者の心理を理解しよう
効果的な次回予約獲得のためには、まず患者の心理を理解することが重要です。
患者は、「また来たい」と思えるクリニックにしか、積極的に予約を入れません。では、どのようなクリニックが「また来たい」と思ってもらえるのでしょうか。
それは、高い医療技術はもちろんのこと、患者一人ひとりに寄り添う丁寧な説明、快適な院内環境、スムーズな予約システムなど、多岐にわたります。つまり、患者は、治療の結果だけでなく、クリニックでの体験全体を通して満足度を判断しているのです。
したがって、次回の予約獲得に繋げるためには、日々の診療において、患者のあらゆるニーズに応えることを意識する必要があります。
次回予約獲得の具体的なアプローチ
患者の心理について、確認していただいた上で、いよいよ具体的なアプローチについてお話しします。
1. 治療中のコミュニケーションを重視する
治療中、先生は患者にどのような言葉をかけていますか?「痛いですか?」「もう少しで終わりますよ」といった声かけも大切ですが、それだけでは不十分です。
例えば、治療内容について、専門用語を使わずに分かりやすく説明したり、治療にかかる時間の目安を伝えたりすることで、患者は安心感を覚えます。また、患者の質問に丁寧に答えることで、信頼関係を築くことができます。
これらのコミュニケーションを通して、患者に「この先生になら、安心して任せられる」と思ってもらえれば、次回の予約にも繋がりやすくなるでしょう。
2. 選択肢を提示し、患者に選んでいただく
次回の予約を促す際、「次は○週間後に来てください」と一方的に伝えるのではなく、複数の選択肢を提示し、 患者に選んでいただくようにしましょう。
例えば、「○日の午前中か、△日の午後はいかがですか?」といったように、具体的な日時をいくつか提示します。その際、クリニックの予約状況も伝え、「○日は比較的予約が取りやすいですよ」といった情報を提供すると、患者はスムーズに予定を立てやすくなります。
このように、患者に主体的に予約日を選んでいただくことで、「自分で決めた」という意識が生まれ、キャンセル率の低下にも繋がります。
3. 予約のメリットを伝える
次回の予約を促す際、ただ「予約してください」と言うだけでは、患者の行動を促す力は弱いでしょう。そこでおすすめなのが、予約することで得られるメリットを具体的に伝えることです。
例えば、「次回はクリーニングを行います。定期的なクリーニングは、虫歯や歯周病の予防に効果的です」といったように、予約することで患者が得られるメリットを具体的に伝えます。
また、「次回の予約をすると、待ち時間が短縮できます」といったように、予約の利便性をアピールすることも効果的です。
これらのメリットを伝えることで、患者は「予約しておこう」という気持ちになりやすくなります。
4. 受診日前のリマインドメッセージを送る
予約日の直前になると、患者は予定を忘れてしまうことがあります。そこで、受診日の数日前になったら、リマインドのメッセージを送るようにしましょう。
メッセージの内容は、予約日時や持ち物など、必要な情報を簡潔にまとめたものが良いでしょう。また、メッセージを送るタイミングは、患者のライフスタイルに合わせて調整することが重要です。
例えば、仕事で忙しい患者には、仕事が終わった後の時間帯にメッセージを送るようにします。
リマインドメッセージを送ることで、患者の来院率を高めることができます。
クリニック全体で取り組む
次回予約獲得は、先生だけでなく、スタッフ全員で取り組むべき課題です。受付スタッフは、患者が最初に接する「クリニックの顔」です。明るく丁寧な対応を心がけ、患者に安心感を与えることが重要です。
また、治療後の会計時や次回の予約を取る際には、笑顔で患者に話しかけ、親身になって相談に乗ることで、患者の満足度を高めることができます。
このように、クリニック全体で患者の満足度向上に取り組むことで、リピート率の向上、ひいてはクリニック経営の安定に繋がるでしょう。
まとめ
今回、複数の医療機関で効果を上げている、『患者の満足度を高めながら、効果的に次回予約を獲得するための方法』をご紹介しました。
- 治療中のコミュニケーションを重視する
- 選択肢を提示し、患者に選んでいただく
- 予約のメリットを伝える
- 受診日前のリマインドメッセージを送る
- クリニック全体で取り組む
これらのポイントを意識することで、先生のクリニックでも、患者の満足度を高めながら、効果的に次回予約を獲得できるはずです。ぜひ、明日からの診療に活かしてみてください。
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