こんにちは!ペンデル税理士法人 医業経営支援部 親泊です。
医療機関や介護施設にとって、患者や利用者との信頼関係を築くことは非常に重要です。
その中で、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の活用が注目されています。
これまで、医療や介護の現場では対面でのコミュニケーションが主流でしたが、
近年ではSNSを通じた情報発信が広がりを見せています。
特に、開業医やこれから独立を考える勤務医にとって
SNSは患者との関係性を築く有効なツールの一つと考えられます。
SNSの活用で、医療サービスの透明性が高まり、より多くの人々へ情報が届くことが期待できます。
(コラムの内容は公開時の法律等に基づいて作成しています)

患者との信頼構築と認知度向上
SNSを活用することで、医療機関の認知度を向上させることが期待できます。
例えば、クリニックが日々の診療風景や健康情報を発信することで、
患者がより親しみを感じやすくなる可能性があります。
また、介護の分野では、日々のケアの様子を発信することで、
家族が安心できる環境を作ることができるかもしれません。
特に、高齢者を介護している家族にとって、施設の透明性が確保されることは重要と考えられます。
YouTubeやInstagramを利用すれば、実際の施設内の様子やスタッフの働く姿を
視覚的に伝えることができ、信頼感の向上につながる可能性があります。
医療機関におけるSNS活用の具体例
SNSの活用方法は多岐にわたります。
例えば、InstagramやFacebookでは、クリニックの日常や健康アドバイスを発信することで
患者とのコミュニケーションの機会を増やすことができます。
また、YouTubeを活用して医療に関する解説動画を配信すれば
専門的な知識を持たない患者に対してもわかりやすく説明することが可能です。
さらに、Twitterなどのリアルタイム性の高いSNSでは
診療時間の変更やインフルエンザ流行などの情報を素早く伝えることができます。
これにより、患者との接点を増やし、信頼関係の構築にも寄与することが考えられます。
こうした取り組みは、特に若年層の患者にとって有益であり、
クリニックや病院へのアクセスを容易にする可能性があります。
個人情報保護とSNS活用のバランス
一方で、SNSを活用する際には、個人情報の取り扱いに細心の注意を払う必要があります。
医療や介護の現場では、患者や利用者のプライバシーを保護することが
最優先事項とされています。
そのため、写真や動画を発信する際には、個人が特定されないように配慮することが求められます。
例えば、施設内の風景や職員の活動の様子を発信する場合
利用者の顔が映らないように撮影することが考えられます。
また、イラストやアニメーションを活用した説明コンテンツを作成することで
視覚的に伝えつつプライバシーを守る方法もあります。
加えて、健康情報を発信する際には、具体的な患者の事例ではなく
一般的な症状や予防策を中心に伝えることが重要です。
例えば「冬場の感染症予防のポイント」や「熱中症対策」などのテーマを取り上げることで
多くの人に役立つ情報を発信しながら個人情報を保護できるでしょう。
また、院内イベントやセミナーの様子を発信する際には、参加者の事前許可を得る、
または後ろ姿や手元のみを撮影するといった工夫が可能です。
こうした方法を取り入れることで、情報発信と個人情報保護のバランスを取ることが期待されます。
医療機関のブランディングとしてのSNS活用
SNSは単なる情報発信ツールにとどまらず、医療機関のブランディングにも活用できます。
例えば、医師自身が専門分野の知識を発信することで
専門家としての信頼度を高めることが期待されます。
特に、特定の治療分野や予防医療に強みを持つクリニックでは
その分野に関する情報を発信することで
ターゲットとなる患者層に認知してもらいやすくなる可能性があります。
また、患者の口コミやレビューを活用することも一つの方法です。
GoogleマップやFacebookのレビュー機能を活用し
患者の満足度向上を目指す取り組みを行うことで、新規患者の獲得につながるかもしれません。
まとめ
医療・介護業界におけるSNSの活用は
信頼関係の構築、認知度の向上、情報発信の強化など、多くの利点をもたらす可能性があります。
しかし、個人情報の管理には十分に配慮しつつ、慎重に運用することが求められます。
今後、SNSを効果的に活用することで
より多くの患者や利用者に寄り添う医療・介護の実現が期待されるでしょう。
ペンデル税理士法人は、これまで多くの医療機関のサポート役として、院長と並走してまいりました。
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