こんにちは!ペンデル税理士法人 医業経営支援部の親泊です。
前回のコラムでは、再診率向上に役立つ最新のデジタルツールとその活用事例についてご紹介しました。しかし、デジタルツールだけでは、患者一人ひとりの細やかなニーズや感情を完全に把握することは難しいのも現実です。
例えば、デジタルツールでは、患者の表情や声のトーン、言葉の裏に隠された不安や疑問などを読み取ることはできません。これらの情報は、患者との信頼関係を築き、より質の高い医療サービスを提供するために不可欠なものです。
(コラムの内容は公開時の法律等に基づいて作成しています)

アナログなコミュニケーションの重要性 『患者の心を掴む』
そこで重要となるのが、アナログなコミュニケーションです。具体的には、患者との対面での会話や電話でのやり取り、手書きのメッセージや手紙などが挙げられます。
これらのアナログなコミュニケーションを通じて、患者は「自分のことを気にかけてくれている」と感じ、安心感や信頼感を抱くことができます。また、デジタルツールでは伝えきれない、温かみや誠意を伝えることも可能です。
例えば、診察後には、患者の目を見て笑顔で話しかけたり、次回の診察に向けて励ましの言葉を伝えたりすることで、患者は「また来たい」と感じるでしょう。また、患者から寄せられた質問や相談に対して、手書きのメッセージで丁寧に回答することで、患者は「親身になって話を聞いてくれる」と感じ、クリニックへの信頼感を深めることができます。
デジタルとアナログの最適な融合 『患者一人ひとりに合わせたアプローチ』
再診率向上を実現するためには、デジタルツールとアナログなコミュニケーションをバランス良く組み合わせることが重要です。
例えば、デジタルツールを活用して、患者の予約状況や治療履歴などのデータを管理し、個別のニーズに合わせた情報提供やリマインドを行う一方で、診察時には、対話を重視し、不安や疑問を解消するための時間を作ることや、定期的に患者向けに健康セミナーや交流会を開催し、患者同士や医療スタッフとの交流を深める機会を設けることも有効です。
糖尿病勉強会や白内障勉強会、アレルギー勉強会などを過去実施して好評だった例もあります。
再診率向上は、患者離脱を防ぎ、クリニックと患者の「絆」を深めた結果 『記憶に残る体験の提供』
再診率向上は、単に来院回数を増やすことだけが目的ではありません。
患者にクリニックでの体験を通じ、離脱する患者を減らすこと、その結果として再診率が向上することを目指すべきです。患者一人ひとりが、クリニックでの体験を通じて、心身ともに健康で豊かな生活を送ることができるようにサポートすることが、目指すべき姿です。
そのためには、患者の「体験」をデザインするという視点が重要となります。例えば、待合室の快適性やスタッフの対応、院内イベントの企画など、患者がクリニックで過ごす時間全体を考慮し、記憶に残るような医療サービスを提供することが求められます。
例えば、待合室にアロマの香りを漂わせたり、リラックスできる音楽を流したりすることで、患者の緊張を和らげ、心地よい空間を提供することができます。また、定期的に健康に関するミニ講座を開催したり、患者向けの交流イベントを企画したりすることで、患者が楽しみながら健康管理に取り組むことができる機会を提供することも有効でしょう。
ペンデル税理士法人は、先生のクリニックが、患者との「絆」を深め、地域社会に貢献できるような、温かく信頼されるクリニックとなるよう、全力でサポートして参ります。
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