こんにちは!ペンデル税理士法人医業経営支援部の親泊です。
今回のコラムでは、現在まさに報告期間(1月〜3月)を迎えている「かかりつけ医機能報告制度」の定期報告について、実務上のポイントを整理してお伝えいたします。
(コラムの内容は公開時の法律等に基づいて作成しています)
定期報告の時期と対象
2025年度から始まった「かかりつけ医機能報告制度」ですが、
原則として毎年1月〜3月が定期報告の期間とされています。
対象となるのは、特定機能病院と歯科医療機関を除くすべての病院・診療所です。
美容医療を中心とする医療機関や、企業内に設置された診療所であっても、
制度上の対象に該当する場合には報告が必要となります。
「かかりつけ医」としての機能を実際に標榜していない場合でも、
制度上の対象となる点に注意が必要です。
なお、具体的な提出期限は各都道府県によって異なる場合があるため、
管轄の都道府県からの案内を必ずご確認ください 。
報告の進め方:1号機能と2号機能の判定
報告は「G-MIS(医療機関等情報支援システム)」を通じて行います。
大きな流れとして、まず1号機能(日常的な診療を総合的・継続的に行う機能)の報告を
行い、その回答内容に応じて2号機能の報告が必要かどうかが判定されます 。
2号機能の報告が必要になるケース
1号機能の報告の中で、以下の条件に当てはまる場合は2号機能の報告対象となります。
- 「具体的な機能」の有無および「報告事項」を院内掲示している(「有り」を選択)
- 17の診療領域のうち、いずれかで一次診療の対応ができる
- 患者からの相談に応じることができる(「可能」を選択)
2号機能では、時間外診療、入退院支援、在宅医療、介護連携などの
より具体的な実施状況を報告することになります 。
報告以外に求められる「掲示」と「説明」
この制度では、都道府県への報告だけでなく、患者さんに対しても
以下の2点を行うことが求められています。
1. 院内掲示
報告したかかりつけ医機能の内容について、院内の見えやすい場所に掲示する必要があります。
G-MISから掲示用の様式を出力することができるので、自前で書類を作成する手間を省けます。
2. 患者への説明(努力義務)
おおむね4ヶ月以上継続して受診している、または継続受診が見込まれる患者や
その家族から求めがあった場合には、治療計画等について説明を行うよう
努めなければなりません。
これは「かかりつけ医機能」を有する医療機関としての努力義務とされています。
G-MIS操作のワンポイントアドバイス
今回の定期報告を効率的に進めるためのポイントを2つご紹介します。
前年度実績の自動入力(プレプリント)
保険医療機関番号を正しく入力してデータベースと照合することで、
診療報酬項目の「算定回数」や「レセプト件数」などの実績値を自動で取り込むことが可能です。
データ連携の確認画面で誤って「スキップ」してしまうと自動入力されないため、
お手元に保険医療機関番号を用意して操作を開始してください。
PCからの操作
現時点でG-MISは、スマートフォンやタブレットでの操作は推奨されていません。パソコンからの操作を前提に準備しておきましょう。
まとめ
「かかりつけ医機能報告」は、地域の医療提供体制を可視化し、国民が適切な医療機関を
選択できるようにするための重要な仕組みです。
報告した内容は「医療情報ネット(通称:ナビイ)」を通じて公表され、貴院の特徴や地域での役割を周知することにもつながります。
3月末の期限直前はシステムが混み合う可能性もありますので、
余裕を持って報告を完了させ、掲示物の更新まで済ませておきましょう 。
ペンデル税理士法人 医業経営支援部では、税務・会計のサポートはもちろん、
こうした行政報告への対応や経営計画の策定など、医療機関の皆様の円滑な運営を
多角的にバックアップしております。
報告手順や経営への影響について詳しくお知りになりたい方は、
ぜひお気軽にご相談ください。
今回のコラムが、皆様の円滑な報告業務の一助となれば幸いです。
次回もまた、医療経営に役立つ最新情報をお届けします!
(ペンデルへのお問い合せ はこちらから)
(参考)
厚生労働省:「かかりつけ医機能報告マニュアル(医療機関用)」
厚生労働省:かかりつけ医機能報告制度 Q&A集