こんにちは!ペンデル税理士法人医業経営支援部の親泊です。
令和8年現在、国税当局による税務調査は、かつての「経験と勘」に頼る時代から、
AI(人工知能)等による高度なデータ分析を活用した「超効率化時代」へと
大きくシフトしています。
国税庁が公表した直近の調査事績によれば、実地調査の件数は絞り込まれている一方で、
所得税・消費税ともに追徴税額は高水準で推移し、令和6年度は過去最高額を更新しました。
この背景にあるのが、AIを活用した予測モデルによる調査対象の選定です。
AIは蓄積された膨大な申告データや資料情報から、「不正の典型パターン」や
「業界平均からの不自然な乖離」といった、不正の可能性があるパターンや異常値を
抽出します。
例えば、現金売上の除外や架空の人件費計上といった手法は、
AIの目には統計的に異常値として抽出される可能性があります。
(コラムの内容は公開時の法律等に基づいて作成しています)
医療機関で重点的に確認されやすい3つの領域
クリニック経営において、特に注意すべきは以下の3点です。
- 消費税の還付申告と無申告への厳しいチェック
消費税の実地調査では、1件あたりの追徴税額が過去最高を記録しており、
特に還付申告に対する厳格な審査が行われています。
- 富裕層としての院長個人への調査
富裕層への実地調査における1件あたりの追徴税額は855万円に達し、
一般の所得税調査と比較して高い水準となっています。
- デジタル・国際取引の精査
暗号資産(仮想通貨)の運用や海外投資を行っている場合、その取引記録は
AI等による高精度な分析対象となっており、申告の整合性が強く問われます。
医療法人が今すぐ対応できる「防衛策」
AIは過去のデータを分析しますが、その根拠となるのは日々の「正確な記帳」と
「証憑(しょうひょう)書類(領収書や請求書などの根拠書類)」です。
- 帳簿の透明性を確保する
窓口収入の管理を徹底し、自由診療分を含めた日計表と通帳記録の整合性を確保し、
差異がある場合は説明可能な状態にしてください。
- 経費の「公私混同」を排除する
院長先生個人の支出を経費に混入させる行為は、データ分析により
容易に把握される可能性があります。
- 専門家による事前監査
調査が来てから慌てるのではなく、顧問税理士による「模擬調査」を実施し、
AIが異常値として検知しそうな項目をあらかじめ是正しておくことが
有効な対策の一つとなります。
税務当局の武器がAIへと進化した今、医療機関側にもそれに対抗できる
「税務リスクを見据えた内部管理体制の確立」が必要です。
ペンデル税理士法人 医業経営支援部では、税務調査を意識した経営体制の構築を
サポートしております。「うちは大丈夫だろう」という慢心が、最大の経営リスクに
なり得る時代です。
AIに「標的」にされる前に、まずは医業経営のプロフェッショナルであるペンデルへ、
貴院の健康診断をご依頼ください。
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