こんにちは、ペンデル税理士法人 医業経営支援部 親泊です。
全5回でお伝えする税務調査コラムも今回が最終回です。
前回は、「税務調査後の対応と対策」をお話しさせていただきました。
今回は、「税務調査官から指摘を受けやすい項目についての注意点」をお話いたします。
項目が多いので覚える必要はないと思いますが、税務調査官の視点を感じていただければと思います。
税務調査の対策は、調査の連絡があってから始めるのではなく、普段から
税務調査を意識した適切な会計処理や証拠書類の整理がポイントですので、
ご不明な点やご不安な点がございましたら、いつでもご連絡ください。
私たちが可能な限りのサポートをさせていただきます。
(コラムの内容は公開時の法律等に基づいて作成しています)

損益計算書 項目
収入科目
社会保険診療収入
窓口収入の管理が重要。現金出納帳との照合、期末の未収入金の確認が必須です。
概算経費の特例適用時は、収入の繰り延べに注意が必要です。
自由診療収入
医療費控除の領収書との照合も行われます。
患者への免除は、福利厚生費や交際費など適切な科目へ振り替える必要があります。
技工所とのやり取り、予約帳、領収書などの確認が徹底されます。
金属売却収入は漏れなく計上しましょう。
費用科目
専従者給与
勤務実態が給与に見合っているか、届出内容と一致しているかを確認されます。
タイムカードや業務記録などを保管しておきましょう。
従業員の給与手当
扶養控除申告書やタイムカードの確認、現金支給の回避が重要です。
福利厚生費
残業食事代や慶弔金は社会通念上妥当な範囲内か確認されます。
慰安旅行は、参加人数や期間などの要件を満たしているか確認されます。
交際費
業務との関連性を明確にするため、会合の内容や目的を記録しておきましょう。
家事関連費が混在していないか注意が必要です。
旅費交通費
出張の目的や日程を明確にし、私的な費用が混入していないか確認されます。
減価償却費・修繕費
資産の事業割合を明確にし、修繕費と資本的支出を正しく区分しましょう。
保険料
事業に関係のない保険料は経費にできません。
家事関連費
自宅併設型の場合、事業部分と家事部分の按分が重要です。
貸借対照表項目
現金
現金出納帳との照合を徹底し、現金管理を徹底しましょう。
預貯金
銀行残高との照合、簿外預金がないか確認されます。
棚卸資産
実地棚卸の実施、棚卸表の保存が重要です。
在庫の総額に大きな変動がないか確認されます。
固定資産
納品日や使用開始日、購入資金の源泉が確認されます。
個人的に使用されている資産が紛れていないか確認されます。
買掛金・未払金
長期滞留債務の有無、債務確定時期が確認されます。
借入金・事業主借
借入の経緯、借入先との関係、資金の源泉が確認されます。