こんにちは!ペンデル税理士法人 医業経営支援部 親泊です。
近年、AI技術の発展が目覚ましく、あらゆる業界において業務の効率化が進んでいます。
医療業界も例外ではなく、AIの導入が加速することで
診療所の運営に大きな変革がもたらされています。
今回は、診療所におけるAIの活用事例をお話ししたいと思います。
(コラムの内容は公開時の法律等に基づいて作成しています)

AIの進化がもたらす医療業界の変化
医療業界では、大規模病院を中心にAI導入が進んでいますが、
診療所などの小規模施設では、まだ紙文化が根強く残っているのが現状です。
しかし、AI技術の進化により、低コストで利用できるAIツールが登場し、
診療所でも導入しやすい環境が整いつつあります。
月額3,000円から20,000円程度で利用できるAIツールを活用し、少ない経費で、
診療所の業務改善(院長・スタッフの業務軽減)が可能です。
診療所経営に役立つAIツールの紹介
NotebookLMなど(要約AI)
要約AI(NotebookLMなど)は、文書の自動要約や情報整理に特化したツールで、診療所の業務フローの効率化に貢献します。
例えば、診察記録や経営データの要点を自動で抽出し、意思決定を支援することが可能です。
また、診療マニュアルをAIに読み込ませることで、新人スタッフの教育ツールとしても活用できます。
ChatGPTの進化
2025年2月より、ChatGPTには「ディープリサーチ」機能が追加され、
従来に比べて格段に高品質なアウトプットが可能になりました。
また、有料版では独自のプロンプトを設定できるため、
診療所のニーズに合わせた情報提供やレポート作成が効率化されます。
例えば、患者のよくある質問をAIに学習させ、受付業務の負担を軽減することができます。
NapkinAIなど(図解作成AI)
NapkinAIは、イラスト作成などのクリエイティブ業務に特化したAIです。
診療所では、スタッフがそれぞれ作成していた業務マニュアルを集約し、
統一フォーマットで整理するために活用した事例もあります。
Beautiful.AI など(資料作成特化AI)
経営会議や学術発表に向けたプレゼン資料の作成をサポートするAIも登場しており、
診療所の運営においても活用が期待されます。
例えば、「Beautiful.AI」は、AIがデザインを最適化し、
視覚的に魅力的なプレゼン資料を自動生成するツールです。
AI導入事例
すでにAIを活用して業務の効率化を進めている診療所の事例をご紹介します。
例えば、ある診療所では要約AIを導入し、診察時の会話をAIが自動要約。
SOAPが下書きされ院長はチェックを行うことで、
従来のキーボード入力より90%効率化できたという例や、
ChatGPTをカスタマイズして活用し、医療文書の作成や問い合わせ対応の
効率化を図った例もあります。
さらに、NapkinAIを導入した診療所では、
スタッフがそれぞれ作成していた業務マニュアルを集約・改修し、
業務手順を明確にしスタッフ教育の効率向上を実現しました。
また、Beautiful.AIを活用し、患者向けの説明資料を作成することで、
診療内容をより分かりやすく伝えることが可能になった事例もあります。
AIを活用した効率的な診療所運営
AIの導入は、診療所経営における時間的・人的コストの削減につながるだけでなく、
より精度の高い診療やサービスの提供にも寄与します。
今後、医療業界においてAIの活用はますます重要になると予想され、
積極的に取り入れることで業務の効率化を実現できます。
診療所の業務改善には、適切なAIの選定と導入が不可欠です。
たとえば、要約AIを活用した文書管理、ChatGPTを活用した問い合わせ対応の自動化、
クリエイティブAIを活用した患者向け資料の作成など、
それぞれの診療所に適したAIツールを活用することで、日々の業務の負担を軽減できます。
診療所経営の効率化や業務負担の軽減は、今後さらに重要な課題となります。
AIを導入することで、経営の安定化や患者対応の質の向上が期待できます。
これからの医療業界を見据え、ぜひAIの活用を検討してみてはいかがでしょうか。
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